今こそ短大! 修紅だから!!
学長 吉瀬 献策
昨年に学長に就任後1年を経て、目下の短期大学の置かれた厳しい経営状況や教育職を志向する人の減少を目の当たりにし、日々、現代日本の社会問題を痛感するおもいです。
改めて、短期大学の今日的な役割にあって、本学の存在意義、役割や使命について考えます。
本学は、岩手県初の私立短期大学として開学し、以来、72年の長きにわたり「信愛」「健康」「報恩」の建学精神のもとに、幅広い教養教育と充実した専門教育や職業教育、きめ細やかな学生支援を展開し、地域社会のニーズに応える多くの人材を輩出してきました。しかしながら、少子化に加え、昨今の4年生大学への進学率の高まりや都市部への若者の流出中にあって入学者数の減少が深刻な課題となり、教育職を志す人の減少傾向も憂慮されるところです。
ただ、ものは考えよう。そもそも短期大学は、短い修業期間の中で職業と実際生活に必要な能力の育成を目的とした高等教育機関であり、教養的内容と専門性の修得、資格取得を目指します。複雑化・高度化し、めまぐるしく変化する現代社会においては、短期完結型の短大教育は時代にマッチしたシステムであり、柔軟な学習スタイルといえるのではないでしょうか。
近年は、既に大学等を卒業し、就業した後に幼児教育の道を志した方の在籍も増えており、リスキリング、リカレント教育の面からもカリキュラムを改善し、学問の裾野を広げるとともに個別最適な学習環境の提供を目指します。
そうした中、令和6年度私立大学等経常費補助金に係る「少子化時代を支える新たな私立大学等の経営支援」事業に選定されました。キラリと光る教育力として掲げた“地域社会に不可欠な専門人材の育成”を目指すとともに本学の教育力を提供し、地域社会の活性化に寄与していく所存です。
さて、本年度も3週目になりますが、学び舎へつづく桜並木を元気に学生諸君は通学しています。今年の1年生は講義室へ入出すると元気で挨拶してくださいます。先生方からもリアクションがよいと褒めていただいています。私自身、講義を楽しんでいます。さすが2年生は落ち着きと良い意味での貫禄が認められます。実習等を経験し、成長の跡がうかがわれます。きっと、よい保育者として、社会貢献ができる人材になるものと期待しています。今年は担当講義がなく、ちょっぴりさびしいものです。
さあ、学生諸君、波はオフショアだ!
修紅短期大学協力会会長 一関市長 佐藤 善仁
若者が活躍できる社会に
少子高齢化の進展に的確に対応し、それぞれの地域が住みよい環境の確保と将来にわたって活力ある地域社会の維持を目指す「地方創生」の推進にあたり、今、地方都市には独自性と創造性による持続可能な地域づくりが求められています。
その実現のためには、現代社会に対応した、想像力に満ちた豊かな人間性の教育が不可欠です。
修紅短期大学は、時代のニーズを的確に捉え、地域に根ざし地域に貢献する有為の人材の育成に力を注いできました。
地域に誇りと愛着を持ち、まちづくりの主役となる若者が活躍できる社会の実現に向け、無限の可能性を秘めた皆さんの入学を心から歓迎いたします。